本番演奏中に地震!
1年間のプチブランクから復帰して最初の演奏会の本番が本日あった。
「魔法とファンタジー」という企画物のファミリーコンサートで、1曲目サン・サーンス「死の舞踏」を無難にこなし、2曲目のムソルグスキー「禿山の一夜」でテューバをブイブイ炸裂させて調子に乗ってきた。
3曲目はドリーブの「コッペリア」で「スワニルダのワルツ」を優雅に演奏して終盤に差し掛かった頃、突然ステージと客席がユラリユラリと大きく揺れだしたではないか。皆心の中では「おいおい大変なことになったぞ」と思いつつも曲の途中だったので止めるわけにもいかず、音をまっすぐ出すこともままならない状態なのに最後まで演奏しきってしまった。まだ大きく揺れている最中なのに会場からは大きな拍手喝さいがおこり、なにやら異常な雰囲気に一時は騒然となった。
まあ、そうこうする内に揺れは収まり、演奏会の出だしの頃のいやな緊張もほぐれ、続きの「マズルカ」では伸び伸びとした演奏をすることができた。懸案だったテューバのいそがしい&高音のパッセージも「乗り」でこなすことができた。まさに「怪我の功名」である。
演奏会の後半では楽器紹介と音楽物語デュカスの「魔法使いの弟子」(テューバは出番なし)をやった。会場にはファミリーコンサートということもあって小さいお子さんもたくさん見受けられたので、テューバの楽器紹介では童謡の「ぞうさん」をを演奏したのだが、予想以上に評判がよろしく、個人的には嬉しい出来事であった。またコントラバスの楽器紹介ということで、マーラーの交響曲1番「巨人」の3楽章のさわりをやったのだが、必然的にテューバのソロもやることになり、滅多に無い機会だったのでとてもいい経験になった。
演奏会の本番の最中に大きな地震に襲われたのは生まれてはじめての経験だったのだが、意外と冷静でいられたのには我ながら以外であった。演奏者、聴衆、会場のスタッフに一人の怪我人も無かったのは本当に良かったと胸をなでおろしている。
そして最後は久々に味わう「打ち上げ」のビールである。もう最高!これだから楽器はやめられない。
- 作者: 彼女を守るプロジェクト,渡辺実
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