スズキ「セルボ」のCM音楽
スズキ セルボ のTVCMの音楽がすごい。
曲自体はスタンダード中のスタンダード、「エンターティナー」(S.ジョプリン)なのであるが、その演奏、特にトランペットがすごい。
1オクターブのグリッサンド、シェイク、フェイクどれをとっても完璧で爽快感がある。
奏者はいったい誰?
スズキセルボの公式サイトを見たけれど、「日本でも指折りのトランぺッターをはじめ・・・」としかなく、詳細の記載はなかった。
日本の「それ系」凄腕らっぱ奏者といえばエリック宮城(厳密には米国?)ぐらいしか思い浮かばない私であり、普段からビッグバンドジャズに耳親しんでいる方から言わせれば、あれぐらいの演奏は普通なのかもしれない。
同じ金管楽器であるテューバも理屈上は、同様のグリッサンド、シェイク、フェイクが可能ということになるが、実際はどうなんだろう。私の持っているCDのなかではピラフィアンのものが「それ系」のテクニックを多用しているが、切れ味が足りない。
どうやらテューバは、セルボと同じ位の値段がする楽器なのに、値段もセルボ程には届かないトランペットに、自由奔放な演奏についてはとてもかなわないようだ。
ちょっぴり嫉妬するのであった。
- アーティスト: Scott Joplin
- 出版社/メーカー: Shout Factory
- 発売日: 2003/06/10
- メディア: CD
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もっとテューバ!
岩井 英二(テューバ)
オーケストラ作品のTUBAパート・サウンド集
(オーケストラ・スタディ参考演奏)
企画・制作:メアジック http://mehrsik.com
mCD00021
釜石南高校吹奏楽部の同期であり、今や岩手県屈指のオーボエリード職人(と、本人は言っている)T澤氏からお見舞いとしてもらったCDであるが、こんな気の利いたものがあったなんて全く知らなかった。今は入院中で身動きがとれないのが残念であるが、これを聴いているとうずうずしてくるのだ。
単にテューバのオーケストラスタディCDといってしまえばそれまでだが選曲に特徴がある。私などのようなへなちょこアマチュアテューバ奏者が演奏する可能性のある、あるいは日本のアマオケで人気があり演奏会の演目に選曲される可能性のある曲が網羅されているのだ。従ってとても実用性が高い。
アマオケの世界に飛び込んでまだ10年程であるが、CDに40曲収録されている内、13曲も演奏会で乗った経験があった。逆にいえば10年前にこのCDが存在していればどんなに助かったか。ちなみに当時からジーン・ポコーニのオーケストラスタディのCDを所有していたが、その中から実演したことがあるのは記憶ではわずか2曲だけである。つまり目的となる対象者が全くちがうのだ。
なにより一番参考になるのはブレスの仕方と場所。あとは曲によるC管とF管の選択だろうか。そうはいっても私自身はC管しか所有してないので選択の余地などないのだが・・・。
このCDを聴いていて、ふと思ったのは<展覧会の絵>の「ビドロ」は、いかにF管とはいえテューバでやるのは音色的に無理があるような気がしたこと。現代ならユーフォニウムの柔らかな音色の方が良いのではと思うがどうだろう。
これがジーン・ポコーニのオケスタ
- アーティスト: Principal Tuba, Chicago Symphony Gene Pokorny
- 出版社/メーカー: SUMMIT
- 発売日: 1997/09/29
- メディア: CD
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Festival Variations
CT・スミス
先月の終わり頃、何気なくNHKFMを聴いていたら、珍しいことに吹奏楽を電波に乗せていて、シンフォニア・ノビリッシマやアルメニアン・ダンスPart1(先日N響アワーで放送したN響管打セクションの演奏は、良く言えば円熟の、悪く言えばときめかない、ある意味プロ中プロのものだった)等の懐かしいプログラムが多かったのだが、その中で、聴いているうちに胸がドキドキしてきた曲があった。
それが「フェスティヴァル・ヴァリエーションズ」である。
20年近く前、所属していた吹奏楽団を退団する直前の合奏練習で偶然この曲を初見譜読みしたことを思い出したのだ。
とてもじゃないが、この難曲をヘナチョコの私が初見で演奏できるはずもなく、せっかくの貴重なテューバのソロも、あえなく玉砕してしまった苦い思い出がある。
今回のFM放送で、おそらく初めてまともにこの曲を聴いたことになるのだが、シエナ・ウインドの緊張感あふれる演奏も相まって、あまりの曲の難易度に驚いた。
どのセクションも難しいけれど、とりわけホルンセクションの突飛なハイトーンや、この曲全体の演奏の成否を決定づけるような浪々として長大なホルンのソロ。これは本当に大変だと思う。
作曲者がよほどホルンの音を気に入っていたか、個人的にホルン奏者に対して恨みを抱いていたか!?どちらかなのではあるまいか。
普段は伴奏ばかりでお気楽なテューバも、この曲に関しては、音源を聴きながら何回も何回もさらわないと「ヘっぽこ」テューバ吹きには演奏不能である。
アマチュアの吹奏楽団がこの曲を演奏会で演奏する場合、トランペットとホルンのセクション「全員」が相当レベルの技術を持っていて、なおかつセクション練習を積み重ねておかないと、聴衆は勿論のこと自分達自信が演奏していてストレスが充満することは必至であろう。
逆に言えば、やりがい満点の名曲といえるのではないか。だから、仮に消化不良のストレスが残るとしても、この曲を本番で演奏してから退団すればよかったと少し悔いが残る。
尤も、私が知らないだけで、世間の演奏レベルは上昇していて、今ではどこでも演奏するような平凡な曲なのかもしれないが・・・。
琉球チムドン楽団
TVCM(コジマ電気)を何気なく観ていたら、何やらハデな衣装の人々が歌い、踊り、演奏しており、その画面の片隅の一点に私の目が集中してしまった。
小柄な若い女性がシルバーのアップライトテューバを演奏していたのだ。
うーん、何故か理由はわからないが、「カッコイイ!」と感じた。
ネットで調べてみたら、この派手な衣装の集団は「琉球チムドン楽団」といい、ペルー&沖縄のチャンプルーポップスグループ「ディアマンテス」のメンバーだった人が始めたらしい。
そして件のテューバ娘は、沖縄出身の吹奏楽・テューバ大好き少女だった方が採用されたということであるが、楽器についてまでは判明しなかった。
小柄な女性が構えているととても巨大な楽器にみえるのだけれど、サイトに掲載された写真をよく見ると、とても見覚えのある楽器であるような気がしてきた。
これってもしかしてベッソンのE♭管ジョンフレッチャーモデルだよね!
どおりでやたらと気になる訳だ。
琉球チムドン楽団、ヴィジュアル的には女性がテューバを抱えて歩いて素敵だけれど、くれぐれも「腰」を痛めないように気をつけてほしいと、体の弱いおぢさんは、ただひたすら心配するのであった。
- アーティスト: 琉球チムドン楽団
- 出版社/メーカー: ポニーキャニオン
- 発売日: 2006/05/17
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自分のテューバってどんな音?
自分の声を、ビデオやらDVDやら、何らかの方法で耳にした時に「なんじゃこれは!」と感じたことがある人は私だけではなく殆どの人がそうだろう。自分の耳で聞いている音と他人の耳で聞いている音が違うのは、耳の向きやら骨伝導などの関係で当然といえば当然。
さてこれが自分の演奏するヘタッピイなテューバの場合だと、自分ではない世間様にはたしてどのように聴こえているのかとても気になるところだ。
特に現在の楽器(B&S3198)の音を聴いてみたい。
中学生時代に始まる数々の演奏会やコンクールは、すべからく録音されているはずなのだが、その音源の殆どは手元になく、持っていた分について聴いてみても、テューバ(自分個人)の音が単独で聴こえる部分など無に等しい。
ということは、偶然に聴こえてくる音を待つのではなく、自ら「事を起こす」しかないのかなということになるが、メカに滅法弱い私はどうすればよいのか途方に暮れる。
入院中の現在、暇に任せて雑誌をみていたら、EDIROR R−09(ローランド)なる,お手軽に高音質の「生録」ができるICレコーダー、昔でいえばカセット伝助のようなものが発売されたとある。大きさは携帯電話程度らしい。
これは非常に興味をそそられる。もっとも、自分の音を聴きたいという理由のみでこういったアイテムを購入する人はいないだろうが、生録大好き&テューバ奏者な人ならうってつけ。っていうか、もう持っている可能性ありですな!
Roland 24bit WAVE/MP3 RECORDER R-09
- 出版社/メーカー: ローランド
- 発売日: 2006/04/28
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テューバを巡る妄想
つくづく人間は強欲というか我がままというか、ないものねだりは子供だけではなく大人になってからの方が際限がないようなのである。
現在の愛器はB&S3198という、どちらかと言うと重厚なもので、満足度もとても高いものである。
が、なにしろ病弱&貧弱なチョイ悪おやじ(体が悪い!)、今度は可能な限り軽量コンパクトなテューバに興味が行ってしまうのだった。
で、ネットで検索をしていたら、ジュピターのJCB-482というテューバが心の琴線に触れた。勿論、音色や吹奏感に犠牲が生ずるであろうが、あのコンパクトさは魅力であるし、見た目も悪くない。
さらなる情報を求めてネットをさまよっていたら、魅力的なサイトに出会った。その名も「グレートな楽器一覧表」
http://www.geocities.jp/moricovfx/gakkiitiran.htm
世界中のテューバのお見合い写真!がメーカー順に並んでいるのである。まだ完成ではないらしいのだが、充分楽しむことができる。
アレキの一番高価なテューバやヒルスのヨークモデルのオーナーになってみたり、チンバソを抱えてヴェルディの運命の力を吹いてみたりと、妄想は尽きることが無い。
なので、妄想の中では私は今日からJCB−482のオーナーなのであった!めでたしめでたし。
- 作者: ミュージックトレード社
- 出版社/メーカー: ミュージックトレード社
- 発売日: 2003/04/09
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偶然の連続
2006年5月14日の出来事(番外編)
そもそもこの演奏会を聴きに行った事自体が偶然の積み重ねだったのだ。
1、私の「駄ログ」に1952EUPHさんが書き込み
2、1952EUPHさんから演奏会の誘いを受ける
3、私が聴きに行きたい旨伝えるとチケットが5枚送られてきた
4、同時期にたまたま高校のミニ同窓会に出席した際、たまたま隣に座ったのS子(Fl)は1952EUPHさんと同じ出身中学なので尋ねるも知らず、S子の旦那のY(Tub)さん1952EUPH さんと同じ高校なので訊いてもらうことに
5、なんとYさんにとって1952EUPHさんは大先輩で30年来消息を捜していたと
ってな偶然が重なって、この度私とY夫妻が1952EUPHさんの演奏会をきくことになり、1952EUPHさんとYさんは30年ぶりの熱烈再会となったのであった。
なにしろ上の1〜5まで一つ欠けてもこの再会は無かったのだ。
また演奏会の指揮者である家田氏はY夫妻の所属している某電気関係企業の吹奏楽団をもかつて指揮をしたことがあるというプチ偶然も。ま、売れっ子指揮者ならよくある話だけれど・・・。
ここでひとつの真理が見えてきた。
「楽隊の世界は広いようで狭い!」
- 作者: ポールオースター,Paul Auster,柴田元幸
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2001/11/28
- メディア: 文庫
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