私のテューバ遍歴(高校)

○リグナトーン B♭4ロータリー(旧チェコスロバキア
中学卒業間近に、入学予定の釜石南高校吹奏楽部に遊びに行ったら、「人が足りないから春の定演に出ろ」と言われ、入試の合否もまだなのにそのまま出ることに。その時から、先輩が引退するまでこの楽器のお世話になる。初めて手にする憧れのロータリーだったが、あちこち凹みすぎて音の抜けが悪く、音程も超悪い。ロータリーがしょっちゅう動かなくなり、分解することしばしば。おかげでロータリーの仕組みが理解できた。


○エース B♭4ロータリー(旧チェコスロバキア
先輩引退後引き継いだ。肉薄でしっとりと柔らかい音が特徴。「ああこの音が本物のロータリーテューバの音なんだ!」と感動。前出の楽器から見たら天と地の差でものすごく自分が上手になったような錯覚をしたぐらいだ。が、相変わらず音程は悪く、大きな音を出すとすぐに破綻して割れた音になりやすいのが玉に瑕だった。


ヤマハ YBB-321 4ピストンアップライト(日本)
2年生時に学校の備品として一気に2本購入。バンド全体を包み込むような幅広の音。特筆すべきは正確無比の音程で、合奏時には他のパートの基音として使われたりした。この楽器と旧チェコポンコツとではバンド全体のサウンドカラー自体が変わってしまうほどの変化があった。これはもう好みの問題だが、当時はヤマハの方がいいと感じていたが、今では旧チェコ製のポンコツの方が味わい深かったと思う今日この頃である。