コンバット

1970年頃バンドジャーナルの付録楽譜

中学１年の夏、私は新潟市立藤見中学校から釜石市立小佐野中学校に転校した。その為なかなか友人もできずモンモンとしていた秋、文化祭が催され、体育館で吹奏楽部の演奏を聴いた。

憶えている曲は、Ａリードの「サスカチュワンの山」、映画００７「ロシアより愛をこめて」そして私が小学校に入る前から大人気だったアメリカのＴＶドラマ「コンバット」のテーマだった。

藤見中のときも吹奏楽部はあったがお世辞にも上手いとは言えず興味もなかった。しかし小佐中の演奏は少人数ながらもなかなか味のあるもので、非常に興味をそそられた。「何か自分も楽器をやりたい！」聴いているうちにそんな気になっていた。

それで「コンバット」である。冒頭打楽器のドリルの後トロンボーン、ユーフォ、テューバが８分音符の３連譜で始まるフレーズが心をつかみ、ワクワクする有名なテーマが続く。その時トロンボーンのスライドアクションが目に入った。他の楽器の様に複雑なキーやバルブが見当たらない。「あれなら僕にもできそうだし第一カッコイイ！」

冬休み前を数日に控えたある日、吹奏楽部の部室に飛び込んで「トロンボーンをやりたいのですが」と私。「テューバなら今部員がいないから楽器空いてるよ」とユーフォの先輩。ということでこれが運命の瞬間、本当はトロンボーンがやりたかったのに、この日から現在のテューバライフに続くのだ。

COMBAT! DVD-BOX COMMAND2