Lollipops

パトリック・シェリダン

所謂テューバソロのCDであるが、冒頭のチャルダッシュで驚異の超絶技巧が炸裂する。
チャルダッシュの演奏速度世界一を狙っているかのような「なにもそこまでしなくても・・・」の演奏には思わず笑いがこみ上げてくる。

通常テューバのソロアルバムといえばF管が主流であるが、ベッソンテューバのテスターをしているパトリックは、律儀にベッソンのE♭管で収録している。

かのジョン・フレッチャーもベッソンのアップライトE♭管(フレッチャーモデル)で数々の名演をしているが、その音に憧れてフレッチャーモデルを試奏してみたら思いのほかクセがあり、閉口したことがある。
それに比べると、このパトリック・シェリダンの使用したフロントアクションタイプのBE983は試奏したところ、下から上までムラ無くならすことができて吹奏感が心地よかった。

実はテューバを買い換える際、このBE983も候補だったのだが、管弦楽では♯調の曲が多いので、フィンガリング面で断念した経緯がある。

だから吹奏楽やアンサンブル中心で活動するならこの楽器の選択もアリかもしれない。


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